レビュー
[本117] 中野『教育大国シンガポール』

[本117] 中野『教育大国シンガポール』

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移動中の読書。文章がうまくて、最近の教育学の読みやすい重要文献(教育社会学のものだけでなく、神代さんのや武田先生のや)も豊富に引いて、ルポとしてとても良かった。

補論(2)の日本のC to Cの話は唐突さが否めず、後半はちょっと足取りが重くなった感があるが、全体に読ませるし、特に第Ⅲ章まではシンガポールの教育事情に関する情報も濃い。

ミドルクラスに絞っている点が賢く、自らの置かれた立場からの、多方面への想像力の行き届いた配慮に溢れる文章から、すごく頭の良い人なんだろうなあと思わせる。そしてそれが全く嫌味じゃなくて、さわやか。

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