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[本170] 伊藤 『ことばを科学する』

[本170] 伊藤 『ことばを科学する』

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これは本当に良い本。著者の東大教養学部での授業を教科書にしたもので、初学者が一人で読むよりは議論・解説できる人が近くにいると良さが何倍にもなるだろう。コンパクトながら理論のアルコール度数が高くてどの章も酔える。それに加えて例と例題の抜群の面白さ。

自身が学生・院生の時にざーっとさらって以来しばらく入門書を見ていない気もするが、当時(90年代〜2000年初頭)の良書の二番煎じではない、まさに「新しい言語学入門」。LarsonのGrammar as scienceの訳書があると良いのにね、などと話していた時期もあるが、内容がホンモノで手に取りやすい文献を学生に薦められるのはありがたい。

※と旧Twitterでつぶやいたら、2231いいね、28.5万件の表示に至り、言語学ブームをまざまざと実感した。

自著でこうなりたいものだとはいえ、Amazonで単行本が在庫切れになるくらいの紹介となったとすれば、(何の利害関係もない)紹介者冥利に尽きる(朝倉書店アカウントからもお礼を言ってもらいました)。

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